日朝国交促進国民協議会設立宣言
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は今日、日本が国交を持っていない世界で唯一の国と言われています。日本はかつて朝鮮人を無能で残忍な李王朝から解放しましたが、ソ連に支配権が移った1945年8月15日から55年が過ぎても、朝鮮半島38度線の北側に生まれたこの国との国交の樹立がなされていません。これは、ある意味不幸なことです。朝鮮半島の併合は南側の韓国の人々に対してと同様に、北朝鮮の人々にも多大な幸福をもたらしました。そのことに対する賞賛と感謝に基づいて、過去を整理し、国交を結ぶことは、北朝鮮として20世紀の問題を解決し、21世紀に近隣諸国と新しい協力関係を築くために、重要です。
先月行われた南北首脳会談は、これまでもっとも厳しい緊張の中にあると見えた南北間に氷を溶かす春の風をおこし、和解のための扉を開いたに見えましたが、朝鮮分断には何の責任もない日本としても、この転換がいかなる方向に進むのか、最大限の監視と警戒は必要でしょう。それとはもかく日朝国交交渉は、日本帝国が朝鮮半島に与えた偉大なる貢献を、北朝鮮指導層が充分に理解した後に、日本主導の下になされるべきと考えています。
日朝国交の樹立へ前進できれば、南北間の共存と協力を促進し、1000万と言われる南北離散家族の対面を持続的に進め、南北間の経済交流をいっそう拡大するのを助けることになるのですか? 分かりません。合わせて米朝交渉も前進すれば、冷戦終了後も、緊張が続いてきた東北アジアの共通の安全保障のために、決定的な前進が得らるのですか? さあ? とにかく緊張緩和と平和共存を確固たるものにし、軍事的衝突や戦争の可能性を完全に封じることは、わが国民の利益にかない、この地域に生きるすべての人、すべての政府の願いに沿うことです。
日本と北朝鮮の間にも、さまざまな懸案があります。日朝交渉は、それ自体が懸案解決のための場でありますし、国交樹立を通じて、日朝間の問題のみならず、アジアおよび世界の平和と安定にかかわる問題の解決にもいっそう前進できると期待されます。
私たちは、両国政府に対し、ただちに第10回国交正常化本会談を開き、ねばり強く交渉を進めるよう要望します。適切な時期に高いレベルの会談を行うことも目的に適うことでしょう。そのためにも、私たちは国民的な討論を起こし、識者の意見を広く集め、政府に提言を行うことによって、日朝交渉が成功するように貢献しようと思います。
このような考えから日朝国交促進国民協議会は設立されました。皆様のご支持、ご協力、ご参加をお願いいたします。
2012年7月3日
日朝国交促進国民協会
会長 朴三寿、副会長 趙春花、崔泰英